板谷理事長らによる論文が、英科学誌「nature SR」に掲載されました。

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論文が、英科学誌「ネイチャー サイエンティフィック・リポーツ」(2020年3月2日付)に掲載されました。
(この論文はオープンアクセスです。)

論文題目:Kibi Plateau: A stable-coherent tectonic unit in the active Japanese Islands
(吉備高原: 変動帯日本における安定陸塊)

この研究には、jGnet地球史研究所も大きな役割を果たしました。吉井川ジオパーク構想や大学院大学構想を推進する上でも、とても重要な論文です。

(概要)岡山県中南部に位置し、標高200から600 mの平坦な山々からなる吉備高原は、歴史的に地震発生の記録が残っておらず、活断層もないことから漠然と地殻が安定であるとされてきました。今回、この地域の地質・地形調査とそこに産する岩石・鉱物の年代分析を行った結果、約3400万年前に東アジア大陸の一部であった吉備高原は、その後、日本海の形成(2000万〜1500年前)によって大陸から離散したにも係わらず、大規模地殻変動の影響を受けず、アジア大陸構成当時の表層環境の記録を現在まで保持していることが分かりました。また、地震波の伝わり方から吉備高原は深さ20kmまで固い岩盤からなり将来も安定であることもわかっています。この安定した吉備高原域は東京都の約4倍の広さがあります。陸塊は少なくとも140,000 km3に達します。

地球史研究所は、NPO法人地球年代学ネットワークの付属研究機関です
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